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【インタビュー】あさひほうむ株式会社|Google Workspaceで実現した「現場ファースト」な情報共有基盤

~オンプレミスからの脱却、クラウドネイティブな働き方への挑戦と、信頼できるパートナーとの出会い~

オンプレミス環境で運用していたメールサーバー等のシステムを刷新し、全面的なクラウド化を目指された株式会社あさひほうむ (以下、あさひほうむ) 様。当初は他社のクラウドサービスを検討されたものの、最終的にGoogle Workspaceの導入を決定されました。その背景や導入後の効果、そしてZUNDA株式会社(以下、ZUNDA)の支援について、導入プロジェクトを推進されたあさひほうむの葛西様にお話を伺いました。

導入の背景:クラウド化への移行と、その過程での気づき

――まず、今回Google Workspaceを導入しようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?
葛西様:「元々、オンプレミスで運用していたメールサーバー等を全てクラウド化しようという計画が2024年の初め頃からありました。当初は他社クラウドサービスの導入を検討していたのですが、設定などで思ったよりスムーズに進まなかったという経緯がありまして、それならば、いっそのことGoogle Workspaceに切り替えようと決断し、導入をサポートしてくれる会社を探していた、というのがきっかけです。」
――なるほど。クラウドへの移行は以前からのご意向だったのですね。サービスの比較検討された際、Google Workspaceを選ばれた決め手は何だったのでしょうか?
葛西様:「Google Workspaceの方が、設定などが分かりやすく、直感的に操作できそうだと感じたからです。私個人としても日常的にGmailやGoogleドライブを使っていましたし、社員の中にもAndroidユーザーや個人でGmailを使っている者がいましたので、その点での心配はあまりありませんでした。」

導入効果と新たなチャレンジ:業務効率化と「文化」の変革

――実際に導入してみて、事前の想像通りだった点、あるいは予想以上だった点、逆に予想と異なった点などはありましたか?
葛西様:「予想通りだったのは、Google Workspaceを導入したことで、他のSaaSツールとの連携が非常にスムーズになった点です。これは期待していた効果であり、導入目的を達成できたと感じています。
一方で、少し予想外だったのは、クラウド上で共同編集するという文化への移行ですね。例えば、Excelのようなファイルベースの作業ではなく、スプレッドシートなどをブラウザ上で直接編集していく感覚です。Googleドライブもエクスプローラーからアクセスできますが、あれも補助的な使い方ですよね。共有ドライブなどをブラウザで開いて使う、というスタイルに慣れるには、少し文化的なギャップがあると感じました。Slack導入時のような、マインドチェンジが必要なのだな、と。ツール自体はGoogle Workspaceに移行しましたが、社員がその文化を理解し、完全に使いこなせているかというと、まだまだこれからだな、というのが正直なところです。」
――Gmailについて、過去のメールデータの移行も含めて、現在問題なく利用できていますか?
葛西様:「はい、これは本当におかげさまで、スムーズに移行できました。正直、オンプレミスのメールサーバーにあった過去の膨大なメールデータを、どうやってクラウドに持っていくのか想像もつきませんでしたが、御社に『こうすればすぐにできますよ』と教えていただき、本当にあっという間に完了して驚きました。イメージしていたよりも、はるかにスムーズで助かりました。」
――Googleドライブについてはいかがでしょうか。データの移行は大変だったのではないでしょうか?
葛西様:「ああ、そうですね。大変でしたが、逆に、これまでNASの中にぐちゃぐちゃになっていたファイルを整理する、とても良い機会になったと感じています。『新しい家に引っ越すのだから、必要なものだけを持って行き、新しい本棚をきれいに用意して、そこに本を整理して入れましょう』というような感覚で、社内で移行プロジェクトを進めました。半年以上かかりましたが、結果的にファイルがきれいに整理されましたし、不要なファイルを捨てる良いきっかけにもなりました。」
――その移行プロジェクトの中で、ZUNDAがお役に立てた点はありますか?
葛西様:「ファイルの命名規則を決めたり、権限設定を見直したりする作業は大変でしたね。特に共有ドライブの権限設定などは、自分たちだけでは全く分からなかったので、『こういう風に設定するものなのか』『逆に、こういう設定をしておかないと、後でこういう問題が起きますよ』といった具体的なアドバイスをいただけたのが非常に助かりました。まさに『転ばぬ先の杖』というか。選択肢がたくさんある中で、どれから手をつけるべきか、ベストプラクティスを提案していただけたので、安心して進めることができました。」

AI機能への期待と、Google Workspaceへの要望

――最近Google WorkspaceにもGeminiなどのAI機能が搭載されてきていますが、実際にこれらのAI機能を使ってみたりはされましたか?
葛西様:「そうですね、特に営業メールの返信を作成する時などには、よく使っています。『丁寧な表現で返信を作成してください』と指示すると、間違いのない文章を作ってくれるので便利ですね。ただ、正直なところ、先に他のAIサービスを使い始めてしまったので、まだGeminiには少し慣れない部分があります。こちらの意図を汲み取ってくれないな、と感じることもありますが、それはおそらく私の使い方の問題だと思うので、今後良いユースケースが出てくれば、もっと活用してみたいです。
最近利用可能になったというNotebookLMも、アップロードした資料に基づいてAIが回答を生成してくれると伺い、非常に興味があります。過去の資料を読み込ませて分析させるといった使い方ができるのは魅力的ですね。ぜひ試してみたいと思います。」
――Google Workspace全体に対して、何かご要望や期待されていることはありますか?
葛西様:「個人的な希望としては、Googleドキュメントの表現力向上ですね。以前、Googleドキュメントをずっと使ってきて、もう少し表現力が欲しいなと感じてNotionを使い分けている状態なので、もしGoogleドキュメントでNotionでできるようなことが実現できると嬉しいです。」

パートナーとしてのZUNDA:規模にとらわれず真摯に向き合う姿勢が信頼の鍵

――導入支援にあたり、ZUNDAを選んでいただいた経緯についてもお聞かせいただけますでしょうか。
葛西様:「2024年の3月頃だったと思いますが、最初に御社と、もう一社、GCP(Google Cloud Platform)の大手パートナーと思われる企業にもお声がけさせていただいたんです。その大手パートナーさんにもお話を伺ったのですが、正直なところ、ZUNDAのような規模(30人以下)だと、なかなか相手にしてもらえない、という経験をすることが多くて…。例えば、国産のツールだと最低ライセンス数が50からだったり、『この人たちがサービスを提供したいと考えている対象に、私たちは含まれていないんだな』と感じることがありました。
一方で、御社は、私たちの規模でもちゃんと向き合って、丁寧に対応してくれたんです。それが本当に嬉しかったですね。」
――大手パートナーさんの対応と比較して、いかがでしたか?
葛西様:「そちらも対応はしてくれたのですが、担当の方が比較的若手の方だったこともあり、正直、こちらの懸念点(メール移行は本当に大丈夫か、ドライブの権限設定はどうすれば良いのか、など)に対する回答が、少し物足りなく感じてしまいました。それに対して、御社はこちらの不安に対して、的確に、そして分かりやすく答えてくれました。そのおかげで、安心してWorkspaceの導入をお願いすることができましたし、その後、Cloudflareの導入や、以前別の会社から購入していたKeeperの契約移行などもお願いすることにつながりました。御社とお取引させていただけて、本当に良かったと思っています。」

導入支援会社への今後の期待と、文化醸成への取り組み

――今後、ZUNDAに対して期待されることはどのようなことでしょうか?
葛西様:「正直に言うと、文化的な定着の部分までを御社に期待しているわけではありません。どちらかというと、御社はエンジニア寄りの専門家集団という印象ですので、システム全体の設計に関するアドバイスや、技術的に専門的な領域でのサポートを期待しています。文化的な側面の定着については、我々自身の課題だと考えています。」
――最後に、メッセージがございましたらお願いします。
葛西様:「実は、お声がけする前から、御社の代表である澤田さんのブログにはお世話になっていまして(笑)。中小企業であっても真摯に対応してくれる姿勢は、ブログからも感じていましたが、実際にお願いしてみて、その通りだと実感しました。今後とも、技術的なサポートで頼りにしています。」
――本日は貴重なお話をありがとうございました。ZUNDAとしても、株式会社あさひほうむ様のようなお客様の期待に応えられるよう、技術力向上はもちろんのこと、お客様の規模や状況に寄り添ったサポートを心がけてまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。